Movable Typeプラグイン開発入門:第一回 基本的なプラグインの作成方法
作成日:2025.03.04
更新日:2025.03.05
初めてMovable Typeのプラグインを開発する方のために、基本的なプラグインの作成手順を解説する連載記事の第一回です。プラグインの設定ファイルの詳細やトラブルシューティングのポイントも含めて説明します。
Movable Type のプラグインの作り方の解説記事、第一回です。
まずは、Movable Type管理画面のプラグイン一覧に表示されるだけのプラグインを「SamplePlugin」という名前で作ってみます。
プラグインディレクトリの準備
mt/plugins/
のディレクトリ内に、SamplePlugin/
ディレクトリを作成します。
プラグインディレクトリの構造
プラグインのディレクトリ構造は以下のような感じになります。
mt/plugins/SamplePlugin/
├─ config.yaml
├─ lib/
│ └─ SamplePlugin/
│ └─ Plugin.pm
└─ tmpl/
└─ config.tmpl
必要に応じて、lib/ ディレクトリや tmpl/ ディレクトリを作成し、プラグインのロジックやテンプレートファイルを配置します(今回は割愛)。
プラグインの設定ファイルを作成
SamplePlugin/
ディレクトリ内に、config.yaml
ファイルを作成します。
config.yaml の内容は以下の通り。
id: SamplePlugin
name: SamplePlugin
version: 0.1
description: 一覧画面に表示されるだけのプラグインです。
author_name: Tatsuya Abe
author_link: https://www.abe-tatsuya.com/
doc_link: https://www.abe-tatsuya.com/document_url/
config.yaml の各フィールドの説明
config.yaml ファイルの各フィールドの意味は以下の通りです。
- id
- プラグインの一意の識別子
- name
- プラグインの表示名
- version
- プラグインのバージョン
- description
- プラグインの説明文
- author_name
- プラグインの作者名
- author_link
- 作者のウェブサイトのリンク
- doc_link
- プラグインのドキュメントへのリンク
動作確認
Movable Type の管理画面にログインし、「システム」⇒「設定」⇒「プラグイン」を開いて、インストールされているプラグインの一覧を確認します。
「SamplePlugin」が一覧に表示されていれば、プラグインの設定ファイルが正しく設定されていることになります。

トラブルシューティング
プラグインが正しく表示されない場合は、以下の点を確認してください。
- config.yaml ファイルの記述に誤りがないか
- プラグインのディレクトリ構造が正しいか
- Movable Type のキャッシュをクリアして再度確認する
第二回 設定画面の実装と動作確認
2025.03.05追記

奈良市を拠点に、25年以上の経験を持つフリーランスWebエンジニア、阿部辰也です。
これまで、ECサイトのバックエンド開発や業務効率化システム、公共施設の予約システムなど、多彩なプロジェクトを手がけ、企業様や制作会社様のパートナーとして信頼を築いてまいりました。
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