「アンチ・セカンドライフ」と「アンチ・セカンドライフ・ブーム」は分けて考えなきゃいけない

2007年11月18日 23:59 「アンチ・セカンドライフ」と「アンチ・セカンドライフ・ブーム」は分けて考えなきゃいけない

今月の頭に、企業向けにセカンドライフ関連のコンサルティングなんかをしていらっしゃる会社の社長さんのお話を聞く機会がありました。

ええ、あの「セカンドライフ」です。
ただいま巷で大流行中の(ということになっている)アレです。(あ、ブームは一段落ってことになったのかな?)

話を聞いていて、色々と考えさせられるところがあったので「考えをまとめてブログに書いとかなきゃな~」と思ってたんですが、なかなか考えが綺麗にまとまらず、気づけば半月経っちゃってました。

おかげで、他にもブログに書くネタは沢山あるのに、そっちが気になってブログの更新も止まってしまったという有様。あーあ。

正直まだ全然まとまってないんですが、とりあえずアウトプットしとかないと、このままこのブログの更新が永遠に止まってしまいそうなので、とりとめもなく書いてしまいます。

とりあえず、結論は、

「アンチ・セカンドライフ」と「アンチ・セカンドライフ・ブーム」を同一にとらえちゃってたオレ

ということ。

どういうことかと言うと、まず前提として、僕自身は今まで「なんか色んなメディアとかでセカンドライフがブームになってるような取り上げられ方してるけど、実際のとこどうよ? 海外ではどうだか知らないけど、正直日本で流行ってないっしょ?」的な印象を持っていた(いや今も持っている、かな)わけですね。

で、そういう自分を「アンチ・セカンドライフ」派としてカテゴライズしていました。

そもそも「セカンドライフ・ブーム」って何?

実際、僕の周辺では「セカンドライフ始めたんだけど、楽しくってさー!」ってな声を聞いたことがありません。

これは現実のオフラインだけでなく、オンライン上の、僕がよく見てるブログであったりニュースサイトであったりとか。
どちらかというと「セカンドライフ・ブーム」に懐疑的な意見ばかりが目につきます。

ところが一方で、電通・トヨタ・日産・ヤマハ等など、誰もが知っている大企業がどんどんセカンドライフに参入しているし、書店のPC・ネット関連のコーナーにはセカンドライフ本が並んでいるというこの現実。

正直、気味が悪いというか、凄まじい違和感を感じます。

なんでこんな状態なのかというと、一昔前に「ブログだSNSだ、CGMだ」なんてことをWeb業界の(前述の大企業と比べて)ちっぽけな企業や個人が騒いでるときに、「そんなもんが流行るわけがないだろ」と一蹴していたり、企業の規模が大きいが故に小回りが効かなくて、結果的にブログやSNSのブームに乗り遅れてしまった、そんな大企業が「次こそは我々がブームの担い手になってやる!」という意気込みで、セカンドライフに目をつけて、ブームを起こそうと力を入れてる、なんてことがよく語られます。

まあ実際、この「作られたブーム感」は真性のものだと思うので(真性の作られたブームって変な言葉だ……)、その通りなんじゃないでしょうか。

そうじゃなくても、消費者にそういう風にとらえられちゃう時点で、駄目ですよね。

で、そういう風にとらえた人たちはみんな「アンチ・セカンドライフ」派になるわけです。
「作られたブームに踊らされてたまるか!」ってなわけです。

でもセカンドライフの世界は魅力的だ

「作られたブーム感」のせいで、セカンドライフに対してネガティブなイメージしか持たない人は、沢山います。
軽くググってみると、懐疑的な意見が沢山引っかかります。

僕自身もそうでした。

けど、冒頭で書いた社長さん(もともと3DCG関連の仕事をしていらっしゃったらしい)の話を聞いていると、「ああ、この手の3DCG関連の業界の人にとっては、作られたブームだとかそんなことは関係なく、セカンドライフは本当に夢が実現しつつある世界なんだなぁ」ということを凄く感じられたわけです。

僕自身も、昔は結構なヘビーゲーマーで、元々「自分でゲームが作りたい」という一念だけで独学でプログラミングを覚えた人間なので、「仮想的な箱庭世界の中に、もう一つの宇宙を構築する」みたいな概念には、ゾクゾクするほど興奮するタイプですので、社長さんのセカンドライフ、あるいはその手のヴァーチャル世界なものに対する熱い思いにはとても共感できました。

なんというか、「セカンドライフ」というコンテンツ(というかインフラなのか?)自体は、非常に魅力的な存在だと気づかされたんですよね。それが一般的な日本人に受け入れられるかどうかは別にして。

魅力的なものなのに、「なんだか巨大な力が働いて無理やりブームになってることにされてる」という恐怖心というか嫌悪感というか、そういうものがあって、それは「セカンドライフ・ブーム」に対する感情なんだけど、「セカンド・ライフ」そのものに対するネガティブな感情だと錯覚してしまっていたわけです。

多分、僕と同じような錯覚に陥ってる人は結構いるんじゃないかな?

条件反射的に拒絶するんじゃなく、一度「アンチ・セカンドライフ」と「アンチ・セカンドライフ・ブーム」を分けて考えてみると、今まで見えて来なかった物が見えてくる気がします。

本来は、その「見えて来る物」が何なのかを考えて、このエントリーで書きたかったんですが、それがなかなかまとまらなかったので、とりあえずこんな感じで僕のつまらない思考をアウトプットしてみました。まる。


それにしても、現状のセカンドライフユーザー層ってどういう人達なんでしょうね。
MMOプレイヤーとか多いんだろうか。
でも、MMOとしてとらえた場合はセカンドライフは多分糞ゲーだよなぁ、何となく。

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