大阪市立自然史博物館で特別展「来て!見て!感激!大化石展」を観てきました
大阪市立自然史博物館で現在開催されている特別展「来て!見て!感激!大化石展」を観てきました。
「そもそも化石とは何か」というところから、生物やその痕跡がどのような過程を経て化石になるのか、という紹介に始まり、地球上の生命誕生から古生代・中生代・新生代と時代を追う形で、様々な生物の化石を見ることができます。
多種多様な化石が大量に陳列されていて、非常に見ごたえのある展示になっていましたよ。
※なお、この特別展は2011年8月28日まで開催しています。
まず最初のコーナーでは、どういうものが化石と呼ばれるのか、といったことが様々な標本とともに解説されていました。
例えば左の写真だと、牛の角やマンモスの毛なんかが展示されてますが、こういうのも化石なんですよね。
他に興味深かったのは、化石のレプリカの作り方をわかりやすく解説していた展示とかですね。
実物化石から型を取り、その型を元にしてレプリカを作る、という流れが、そのまま展示されていて参考になりました。
続いて、いよいよ生命進化と絶滅の流れを大量の化石展示で紹介するコーナーへ。
カンブリア紀の、有名なバージェスや澄江から発掘された化石が沢山展示されていました。
あの有名なアノマロカリスの化石もありましたよ。
そんな中で特にインパクトがあったのが、大量の三葉虫化石。
大量にある上に、非常に形のわかりやすい物ばかりが展示されていて、見ていて飽きませんでしたねー。
こんなウミサソリの化石も、綺麗に形が見えて良いですなー。
三葉虫してもウミサソリにしても、パージェスや澄江動物群にしても、もう今は子孫の残っていない節足動物の化石って、なんか凄く好きです。
続いて、少し時代が下って、原始的な脊椎動物の中から魚類が現れたあたりの展示。
今では絶滅して見ることのできない板皮類という魚類の一グループの化石が色々展示されていました。
板皮類は、名前の通り、頭部が板のような硬い骨板でできているので、そこの部分の化石が残りやすいんでしょうね。
写真のように、下に鏡を敷いて、頭部を上からも下からも見えるように展示してくれていました。
隣で見ていた男性が「え、これ魚?亀じゃなくて?」ってつぶやいてたのが印象的でしたw
全身の復元予想図も添えて展示してあるとわかりやすかったかもしれませんねー。
バージェスや澄江の化石とかは、僕も名前をきいたことがないような生物の化石がたくさんあって、生きていたときの姿を想像するのが困難なものが結構ありました。
そして脊椎動物の上陸。
四肢動物(陸上動物)に近い魚類といわれる肺魚の一種スカウメナキアや、同じく四肢動物の祖先に近い魚として有名なユーステノプテロン(エウステノプテロン)の化石。
しっかりとした鰭の形が「ここから脚に進化していったんだなー」としみじみ思わせてくれます。
ユーステノプテロンは、頭も両生類っぽい。
こちらはほぼ陸上生活にシフトしきった感じの生物。ディスコサウリスカスという、爬虫類に近い両生類だそうです。
植物と一緒に化石になっているうえに、右上と左下にも同種のものっぽい頭骨がありますね。
さて、脊椎動物が上陸を果たした頃には、昆虫をはじめとする節足動物の皆さんはとっくの昔に上陸を果たしていたわけですが、そんな古生代の昆虫他、陸上節足動物の綺麗な化石も沢山展示されていました。
古生代石炭紀頃のゴキブリとクモ。
ゴキブリにしてもクモにしても、古生代の頃からさほど形態が変わってないっていうのはほんと凄いことですなあ。
しかも両者とも、いかにもな「生きた化石」という感じで辛うじて生き残ってるのではなくて、生存競争の第一線を今でも走ってる方ですもんね。どんだけ勝ち組だよ。
続いて、みんな大好き中生代。いわゆる恐竜の時代ですよー。
近畿地方で発掘された恐竜ということで、三重の鳥羽竜の大腿骨・上腕骨と、兵庫の丹波竜の血道弓・椎骨などなどが展示されていました。
トバリュウもタンバリュウも、どちらも竜脚類(ブラキオサウルスやアパトサウルスといったでかくて首の長い植物食恐竜のグループ)なので、やっぱり骨のひとつひとつがでかいですよね。
ちっちゃな男の子がトバリュウの大腿骨を見て「これが太もも!?すっげぇ!!」と感動していたのがほほえましかったです(・∀・*)
その子より大腿骨の方がでかかったもんねw
ジュラ紀・白亜紀の昆虫化石も沢山展示されていました。
左から、トンボ・ハチ・タガメの化石です。
どれも綺麗に形が残ってて凄いですね。
そんな綺麗な状態の昆虫化石ばっかりが、こんなケースに一面びっしりと陳列されてるんですよ。
これ、なにげにかなり凄いと思いません!?
ここのケースだけで多分、一時間くらいかけて見てた気がします......。
さてさて、やっぱり化石といえばティラノサウルスなどの獣脚類恐竜の全身骨格なんかが一番人気ですよね。
というわけで、今回の大化石展の目玉! 獣脚類恐竜の全身骨格化石のご紹介です!!
可愛くてかっこいい始祖鳥たんと孔子鳥たんの全身化石です!!!
こら、「鳥じゃん」とか言ったそこのお前!出直して来い!鳥は獣脚類恐竜なんだよ!!!!!!!><
関係ないけどつい先日、「孔子鳥の羽毛の色を再現」なんていう記事が話題になっていましたね。
さて、(鳥類を含む)恐竜や昆虫などが地上を闊歩していた中生代、一方海といえば、アンモナイトです。
いわゆる一般的な感じのアンモナイトから、異常巻きと言われる凄い形のアンモナイトまで、様々なアンモナイト化石が並んでいました。
他にも、綺麗に形のわかる中生代のエビの化石とか、海棲爬虫類モササウルスの化石など、中生代の海の生物の化石も沢山展示されていました。
そして白亜紀末期の大量絶滅を経て、新生代。
大阪で見つかったキシワダワニとタカツキワニの化石。
他に、常設展示の方には同じく大阪産のマチカネワニの全身骨格も展示してありますね。
大阪に普通に比較的最近(地質学的な意味で)までワニが住んでいたというのは、なんかロマンがあっていいなーとか思ってしまいます。
あと、黄河象とヤベオオツノジカの全身骨格は、やっぱり凄い存在感を放ってましたね。
この二体は、今回の特別展会場に入ってすぐ目の前に、目につくように展示してあるので、やっぱり今回の目玉的存在なんでしょうね。
他にも、植物の化石や復元模型なんかも非常に沢山展示されていました。
普段はどうしても自分の興味の方向的に、動物の化石をじっくり見ることはあっても、あまり植物の化石をじっくり見ることってなかったんですが、今回は植物化石もじっくり見ることができて、なんだか新鮮な気分でした。
今回の大化石展は、いわゆる「大恐竜展!!」みたいな派手さはないですが、だからこそそういう「大恐竜展」的な展示では脇役になってしまいがちなタイプの化石群それぞれに、しっかりスポットが当たっている感じがして良かったな、と思います。
やっぱり恐竜の全身骨格が展示されていると、そればっかりに注目がいっちゃうところがあるもんね。
それでもやっぱり恐竜分が足りない!と思うなら、始祖鳥や孔子鳥を眺めてにやにやしておくか、あるいは常設展示も観にいけば良いと思いますよ!
常設展示にはこんなwktkゾーンが待っている!
まあ、今回は13時頃に大化石展を観始めて、そのまま閉館まで三周くらいじっくり堪能したので、僕自身は常設展は行けなかったんですけどね!
今回の大化石展は、予習か復習でこの本を読むと凄く面白いと思います。
生物誕生から今までの歴史を網羅的に学べてお勧めですよ!
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コメント(7)
興味深いですね。
今度子供を連れていってみます!
大化石展について調べてたどりつきました。
素敵ですね
豊富な情報で、行きたくなりました。
ありがとうございます。
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