『見てわかる ダーウィンの進化論』の感想
『利己的な遺伝子』を読んでから、もう一年半くらい経ってるんですが、相変わらずマイブームは進化論とか遺伝子とか、その辺の話です。
この間、出張帰りの移動時間で読む本がなかったので、書店で適当に見繕って買ったのが、この『見てわかる ダーウィンの進化論』です。
この本は、最近ハマっている雑誌『ナショナルジオグラフィック』に過去に掲載された、進化論や遺伝子関係の記事だけを集めて、再編集したものらしいです。
そう言われると、確かに一冊の本として全体を通して見ると、個別の各記事それぞれが孤立していて、ぶつ切りっぽい印象もあるかもしれません。
とは言え、うまい具合に、
- 進化の証明 - ダーウィンが見つけた進化の証拠
- 進化の傑作 - 目、腕、翼はどうやって生まれた?
- 進化の歴史 - 地球の生命が歩んできた38億年
- 哺乳類の進化 - 繁栄の秘密は女性にあった
という、四つの章にまとまってたかな、とも思います。
『見てわかる』というタイトル通り、写真が非常に豊富なので、文章を読まずにぼんやり眺めてるだけでも楽しめますし、だからと言って、文章が物足りないわけでもなく、非常に読みやすい本でした。
全体としては、ざっくりと遺伝子と進化についての概要を解説しているような内容なので、結構既に知っていることも多かったですが、そんな中で、興味深かったのが、遺伝子のスイッチの役割を果たすという「ホックス遺伝子群」に関する記事でした。
なんでも、遺伝子の構成自体は、節足動物も哺乳類も似たようなもので、「ホックス遺伝子」がどの遺伝子のスイッチを、どれくらいの期間オンにするか、で体の構造なんかが変わってくるとか。
プログラミングっぽく例えると、データベースの中身や、使えるAPIは同じでも、どのAPIを使って、どのデータを利用するか、で出来上がる Webサービスの特徴も全然違ってくる、みたいな感じですかね?
あと、もう一つ、読んでいて意外にも新鮮だったのが、最後の「哺乳類の進化」の章ですね。
進化論とか古生物関連の本を読むことは増えたんですが、カンブリア紀の生物とか、定番の恐竜とか、意外と哺乳類が登場する以前の時代にスポットを当てたものばっかり読んでいたのかもしれません。
なので、恐竜の時代に登場して、人類が生まれる頃までの哺乳類の進化の歴史というのは、知らないことだらけで楽しく読めました。
というわけで、あんまり気合を入れなくても、生物の進化についての話がさっくりと読める、という意味で、なかなか良い本だったなと思います。
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コメント(2)
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